工事成功コラム集

ビル・マンションの大規模改修工事で大切なのは配管工事!

マンション・ビルの大規模修繕時に配管も補修・交換を
ビルやマンションの大規模改修・修繕工事と聞くと、外壁をきれいに補修する、というイメージがあるのではないでしょうか。外壁、屋上、ベランダなど目に見える部分は劣化が確認しやすいものですが、実は目に見えにくい配管の改修・修繕はとても大切なのです。生活する上で欠かせない上下水道、ガスの配管修繕について考えてみましょう。

マンション・ビルの大規模修繕で配管を修繕するのはなぜ?
目立つことのない配管修繕が重要な理由は、配管の劣化がマンションやビルの建物全体に大きな被害をもたらす可能性が高いことにあります。
水道管を劣化したままにしておくと、建物内で水漏れの発生につながります。ガス管の劣化を放置すれば、ガス漏れが発生し、最悪の事態としてガス爆発を引き起こし、建物の維持自体ができなくなるかもしれません。
マンション・ビルの水道管を劣化により建物内で水漏れが発生
配管の劣化を放置することで、水道やガスなどのライフラインが使えなくなったり、マンションやビルの建物自体の耐用年数を縮めてしまうことになるかもれません。マンション・ビルの大規模修繕の際には、必ず配管修繕も一緒に検討しましょう。
マンション・ビルの大規模修繕で行うべき配管修繕とは?
マンション・ビルの大規模修繕の際に、実施して欲しい配管修繕は、給水管排水管ガス管です。

給水管は、生活するうえで欠かせない炊事、洗濯、入浴、トイレなどで必要な生活用水を、建物内の必要なところに運び、使えるようにする配管です。給水管には、1970年頃までは炭素鋼を材質とした鉄管が多く使われていましたが、経年により管内部に錆が発生することもあり、1970年以降はポリエチレン管や塩化ビニール管を使うのが主流となっています。

マンション・ビルの給水管の改修・修繕
鉄管を使用している場合は、15年程度での点検・修繕が必要です。ポリエチレン管や塩化ビニール管を使用している場合は、日常生活で利用する分には水垢や錆といった心配はありませんが、給水管自体の経年劣化は避けられませんので、30年を目安に点検・修繕をする必要があります。

配水管は、炊事、洗濯、入浴、トイレなど使用した生活用水を、建物内から下水道まで流すための配管です。材質は給水管と同じものが使用されますが、排水なので、油や細かいゴミが流れることになり、詰まりが発生しやすくなります。そのため、給水管より早く劣化する傾向があります。
給水管よりは配水管を早めに点検・修繕をするようにしましょう。

マンション・ビルの給水管の改修・修繕

ガス管は、お湯を沸かしたり、調理をしたり、暖房に使ったりと、生活に欠かせないガスが通る配管です。ガス配管は、土の中に埋設されている部分と埋設されていない部分がありますが、昭和50年代後半頃までは鋼管の外面に亜鉛メッキを施した「亜鉛メッキ鋼管(白ガス管)」が使用されていました。

マンション・ビルの給水管の改修・修繕
ところが、土の中で亜鉛メッキが溶け出し、経年劣化で配管が腐食して穴があき、ガス漏れが相次いだため、平成8年から埋設部分への亜鉛メッキ鋼管の新規使用が禁止されました。白ガス管を使用しているビル・マンションは、早急に点検・交換をする必要があります。
現在では、腐食に強いポリエチレン加工されたガス管が使用されていますが、ガス漏れは大きな被害につながりますので、定期的な点検・修繕を心掛けましょう。

排水管のパイプスペース内縦管更新工事(取り替え)
Before
PS内配管更新 Before
After
PS内配管更新 After

排水管の更新工事(取り替え)
Before
排水管更新 遮音管 Before
After
排水管更新 遮音管 After

ビル・マンションの大規模修繕時には配管の他、メーターの点検も
マンション・ビルの大規模修繕時に、給水管、配水管、ガス管の点検・修繕・交換が必要なことはお分かりいただけましたでしょうか。
配管以外にも水道メーターや、建物からガス会社の所有・管理となる部分までのビル・マンションの所有・管理となる地中部分のガス管なども忘れないようにしましょう。
給水管、配水管、ガス管毎に寿命も異なりますので、計画的な点検・修繕を行うことが大切です。